エピソード1／職業と年収、公開するの？しないの？

「○○さん、いいですか。男性は基本的に女性より優位に立ちたいんです。プロフィールでは職業と年収は伏せましょう。○○さんは特に、職業を公開すると男性が引いてしまって、お見合いが成立しづらくなります。会社員でいきましょう」

これまで自分の見る目を信じた結果、そこそこ恋愛経験はあっても結婚までたどり着けなかった私。せっかく入会したことだし、今回ばかりはプロの助言に素直に従おうと思っていた矢先、相談所の男性マネージャーからこう言われました。

「私の職業、そこまで婚活市場で嫌われるんですか？」と聞き返したのは言うまでもありません。

自覚はあるんです。映画や小説に登場することはあっても、どのように働いているのかはイメージがつきにくい。突発対応を余儀なくされ、不規則で転勤があって帰宅時間が遅い。部署によっては連日のように他社と競い、最悪の場合、深夜に電話で起こされて早朝から対応しないといけない（これがネックになり、多忙を極めた時期に別れを切り出された経験が過去に２回…笑）。その犠牲の対価として年齢の平均収入よりは高い収入を得ているのですが、近年は世間的なバッシングを浴びることも多い仕事です。

ただ、私自身は仕事が好きだし、今のところ異業種からの需要もないので、辞めることは考えられない。婚活で求める条件面で言えば、仕事や労働環境への理解が大前提としてあって、その上で精神的にゆとりがある人であれば、年齢、婚姻歴、職業、年収、容姿などはそんなにこだわらないというスタンスです。職業や年収を非公開にしても、いずれわかるんじゃない？という違和感も覚えましたが、ひとまず提案を持ち帰ることにしました。

それから1週間後、担当についてくださる５０代前半の女性カウンセラーとの初面談で言われたのが、「○○さんの場合、プロフィールは全ての項目を正直に書くべきです。仕事への理解を相手に求めるのに、業務の中身や年収を隠すのはおかしい。仕事が不規則なのはこういう理由なんだと相手に伝えないと、逆に損しますよ。昭和じゃないんですから、○○さんの仕事を理解して応援してくれる男性はいるはずです」

そうですよね！！！令和ですもんね！！！よかったー！！！笑

というわけで、卒業証明書と源泉徴収票を提出し、全ての項目で情報をオープンにすることに決定。さらに、「お見合いまでは大人しくて奥ゆかしい女性の方が有利だけど、交際段階になると自分の軸がしっかりしている人の方がスムーズ」というアドバイスもあり、自己紹介文でも過去の業務経験や趣味、結婚観などを丁寧に書き込むことにしました。万人受けはしなくても、ピンポイントで刺さってくれる人がいたらいいという「逆張り」の発想です。女性としてのいじらしさや可愛らしさはなくとも、自立している印象だけは伝わる文章にしました。

結果どうなったか。プロフィール公開から１週間が経った今のところ、相手からのお見合い申し込みは４０代後半〜５０代前半の５人からありました（うち１人は居住エリアを除いて希望条件と合っているので回答を保留中）。「男性は視覚から入るので、まず年上からしか申し込みは来ないと思ってください。同い年や年下はアプローチすれば会ってくれる人もいますから、良いと思ったら積極的に申し込んでください」という話だったので、想定内ではありました。私からの申し込みは年齢が比較的近い１２人に申し込み、断られた人が６人、保留が５人。お見合い成立は１人で、カウンセラーから「おすすめ会員」として紹介されたことがきっかけの同世代の男性です（感じの良い男性でありがたい限り）。

平均的な数字がわからないのでなんとも言えませんが、個人的な印象としては、プロフィールで職業や年収を公開したり、マス受けしそうな文言を書かなかったことがそこまで悪い方向に作用している感じはありません。むしろ、男性側のプロフィールを読んで思ったことですが、ある程度の年齢を重ねているのに項目に空欄が目立ったり、紹介文で「いつまでも手を繋いでいられる仲良し夫婦でいたい」的な定型文？例文？を連発している人は、「コンプレックスが強くて気難しいのかな…」とか「地に足がついていなさそうだな…」とか思ってしまいます。

結局のところ、プロフィールもある程度は個性や好みが出てくる部分だと思うので、ありのままでいいのかなというのが私なりの結論です。戦略的にいきすぎても、それを貫き通す覚悟がないと後々化けの皮が剥がれそうですしね笑。